建設部会が「天ケ瀬ダム」と「近畿技術事務所」を視察しました。

京都府宇治市にある「天ケ瀬ダム」再開発事業の目的としては、近畿の水甕である琵琶湖周辺や宇治川では、これまで浸水被害が度々発生しておりましたが、今回の天ケ瀬ダムの再開発事業により、900㎥/秒から1500㎥/秒に放流能力が高まり、洪水調整機能の強化が図られます。

ダムを作りかえることなく放流能力を高める画期的な方法として、トンネル式放流設備の建設がなされています。水路トンネルとしては日本最大級のトンネルとなり、下流環境への配慮から「トンネル内減勢方式」を採用するなど工夫がなされています。

天ケ瀬ダムは、宇治の平等院鳳凰堂に近く、宇治川の景観を損ねることなく、発電や貯水池、水道用水などの利水事業をより発展させる事業で、現場に赴き直接視察することで、自然の美しさを守る活動であることが実感できました。

天ケ瀬ダムを視察したのちに「近畿技術事務所」を訪れ、土木構造物の設計技術や施工に係る品質管理・検査技術の現場を確認しました。

4〜5層で成り立っている舗装道路の不具合は土台にあることなど、安心・安全を追及するために基礎工事が大切であること、施工時の温度管理の状態で発生する変状や欠損など施工技術者の技術力を向上させることなどが必要であることを調査しました。

他にもコンクリート構造物の反発強度やハンマーによる空洞検査などを体験し、インフラの補修技術の現状を調査しました。

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